<中の人通信(28)>

“It has always been you, Rach.”

今、ネットフリックスにコメディの金字塔「フレンズ」が来てましてね。僕は10年前に1回目、5年前に2回目を見てまして、今回3回目を見てます。いやー面白い。コメディはやはり脚本が命ですな。傑作と言われる作品はみんなセリフにハッとさせられますもん。

逆に、ちょっと微妙な作品もあって。笑わせようってのが前に出過ぎちゃうのはやはりあまり笑えない。あと、日本語訳が微妙ってのも実はたくさんあります。これ、よく「ユーモアのセンスの違いでは」みたいなことを言う人がいますが、多分そんなに難しい話じゃないんですよね。単純に、翻訳者のセンス次第なんですよ。

考えてみれば当たり前のことですが。原文のギャグはどうして、何が面白いのかを翻訳者はちゃんと理解して、その核の部分をちゃんと理解して同じ面白さを見る側に感じさせられる日本語に置き換えることが出来なきゃならないわけです。文字にするとえらい理屈っぽいですが。それには、翻訳者がそもそも面白い文章が書けなければならない。でも、英語が得意な人で、かつ面白い人ってやはり少ないんですよね。

そんなわけで世の中のコメディの中には、翻訳のせいで微妙になってしまってるものがたくさんあります。翻訳が健闘してるものもあるんですけどね。グリーとかさ。

で、冒頭のフレンズのセリフ。第2期、ロスとレイチェルの最初のすれ違い直前のシーン。幼いころからずっとレイチェルを好きだったロスが、ついに思いの丈をレイチェルに打ち明けるシーン。他の誰でもない、ずっとずっと、僕が好きだったのはあなただったんだよ、シンプルですけど、すっごい胸に迫るセリフだなぁって思います。こういうのって、書けるようで書けないんですよね。

あらま、今回はちょっとロマンチックになってしまいました。しかも評論家みたいだし。ECの戸田奈津子です。というわけでフレンズ、ネトフリに入ってらっしゃる方はぜひ原文に挑戦してみてくださいね。

それではまた。