<中の人通信(12)>

その日は、このあたりでは春の始まりの暖かい日でした。

地響きとともに始まった地面の揺れは、やがて誰も予想しなかった巨大な災害へと拡大していきました。たくさんの町が波に飲み込まれ、都市が静止しました。

ECも例外ではありませんでした。色んなことがありました。我々全員が不安でした。刻々と悪化していく原発の様子を職場のPCで見て、背筋が凍る思いがしたのを、今もはっきりと覚えています。

あの日、きっともっと勉強したかった子供たちが、大人たちが、あそこにはいたでしょう。もっと人と話したかった人が、あそこにはいたでしょう。

学ぶことが出来るのは、どれほど幸運なことか。

きっとあの日、我々一同、それを知ったはずです。

震災復興のチャリティーソングである「花は咲く」、ご存知でしょうか?今の時期はNHKでよくかかっているので、ご存知の方も多いかと思います。この歌、英語のタイトルは”Flowers Will Bloom”と言います。

英語を勉強されている方なら、「willが入ってるってことは未来形か」ときっと考えるかと思いますが。実はこのwillはちょっと別物なんです。普段は未来を表す単語willには、もう一つ別の意味がありまして。「絶対に~する」という意志を表すことがあるんですね。

つまりこの歌は、「花は(この先)咲くだろう」という未来を表しているのではなく、冬が来れば必ず春が来るように、「(今は困難な状況でも)いつか必ず花は咲くものだ」という、抗いようのない自然の力強い循環と、未来への揺るぎない確信を表現しているんですね。

今年ももうすぐ、あの日が来ます。

英語を勉強できること。笑顔で「またね」と言えること。その幸運を、この先も忘れずにいたいものです。

それではまた。